太陽


日をまともに見ているだけで
うれしいと思っているときがある

八木重吉 詩「太陽」

無一物からの生存 だったことで
ただ 長い冬が過ぎ 春が訪れるだけで嬉しかった
…という 良寛を解説された本の一節を読んだ時
生まれながらにして哀しみをもっていた重吉にとっても
花が咲く 風が動く 空に雲のあることが
嬉しくてならなかったことを思いました