天国



天国は
どこをたち切っても力がみなぎってゐる
表裏はなく
それでゐて千変万化だ
いのちが流れてゐるので
自分だけとどまって腐ってゐれない
天国の一時間は
人間界の一生よりもっとうつくしくもっと張合がある
そこには天使があるいてゐる
人間界にゐるときのような疑といふものが無いから
ひとつとして力に無駄がない
すべて成々であり発々である

八木重吉 詩「天国」

七回忌を迎えられる多くの御魂への祈りと共に
手紙を書くように筆ぺんをとりました
生かしていただいて ありがとうございます