ある日


頑丈には見えないスレンダーな身体と面立ちながら
長年に渡って英語の高校教師を務めてきた旧知の友が
20年近く前 ファックスで届けてくれた詩を
ご紹介させていただきます
この頃度々思い出すので 筆ペンで書いてみました


ある日わたしは 自分を戒め
引きずっても 高めてくれる
親がいいおもった

ある日わたしは 自分をなぐさめ
ふところに抱き 眠らせてくれる
親がいいとおもった

ある日わたしは 自分のそばにいて
なにもせずに こたつねこのように
ねむりくらす 親がいいとおもった

ある日わたしは もうどうでもよく
ただひたすら わたしの親であり
いるだけでいいと 親を思うようになった

そのときは もう いなかった

関 洋子 詩「ある日」


ありがとうございます