梅花のうた


新たな元号が決まり 万葉集 梅花の宴が話題ですね
書道学校時代 決して得意ではなかった
仮名に魅せられるようになったのは
今回ご紹介する「中務集 (伝西行筆)」や「寸松庵色紙 (伝紀貫之筆)」
など 様式美と品格溢れる古典との出会いがあり
長く臨書を続けるようになったからだと思います
「中務集 (なかつかさがしゅう)」は
先のお名前書きレッスン記事に書いた 伊勢 の娘で
平安時代 三十六歌仙の一人である 中務 が集めた二百数十首に及ぶ歌集です
緩急自在の小気味よいリズム感は
全編に音楽が流れ続けているようで その連綿は留まることがありません
仮名用画仙紙に臨書した中から 梅の花の歌を一首

む(无)めのは(八)な(那)みるところ
む(无)めのは(八)な(那)に(尓)ほふ(布)もとをも
みつるか(可)な(那)か(可)をた(多)づね(年)てもと
は(者)んとぞ(曽)おもふ(布)

恋の歌でしょうか
男女のいずれかも 解釈にたどり着くのも 私には困難で妄想が多くをしめますが…
梅の花を折り 袖に移った香りを頼って あなたを探すの
…というような情景に解釈するのはいかがでしょう

ありがとうございます